戻る
惨事ストレスについてのメンタルヘルス研修
 

能登半島地震へ緊急消防援助隊として、被災地で活動をした職員をはじめ、災害現場で活動する消防職員のために、令和6年3月8日() 株式会社インソースの平野清講師をお招きして、「メンタルヘルス研修 惨事ストレスに備える編」と題して、職員研修を行いました。

 

平野講師には、惨事ストレスについての基礎知識や心構え、その対策についてお話をいただきました。

私たち消防士は職務上、災害現場で悲惨な体験をして強い精神的ショックを受けたり、被害者を救出できなかった場合に罪悪感を覚えたりすることがあります。

このようなストレスを「惨事ストレス」と呼びます。

惨事ストレスの反応は、誰にでも起こり得る心の正常な反応であるということを職員全員が認識し、同僚の変化に気づく。

また、お互いを頼り、頼られるようスキルやマインドを身につける。

そして、ポジティブな言葉を使い、相談しやすい職場風土を醸造するということを学びました。

 

消防庁のパンフレットには、次の事例が書かれています。

事例1 建物地下で消火活動行った際、濃煙と熱気で活動は困難を極めた。アクシデントもあり「このまま死ぬかもしれない」と思ったが、何とか鎮火し活動を終えた。

以後、買い物で地下に降りる、地下鉄に乗るといった子度ができなくなった。

事例2 火災で逃げ遅れた幼児を救出したものの、あとで亡くなったことを知った。

その時の子供の苦しそうな顔が頭から離れず、自分の子供の寝顔を見ては息をしているか確認してしまう。また、抱えたときの重さが手に残り、何度も手を洗わずにはいられない。

 

 

体を鍛え、明るく元気に見える消防士でも、災害現場での悲惨な体験から、心に不調をきたすことがあります。

 

これら惨事ストレスについては、ご家族の皆さんが心の支えになると言われています。どうか、惨事ストレスについてご理解をいただきたいと思います。

 

消防職員にとって、「家族」は心の支えです。


「ご家族の皆さんにも知ってほしい 消防職員の惨事ストレス」(総務省消防庁リンク)

https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/tuchi2603/pdf/260307-pamphlet.pdf


                  


   

 Copyright (C) Amananbu Fire Department. All Rights Reserved.